ノンストレス渡辺の研究日誌

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書評『手ぶらで生きる。』 ミニマリズムとは「自分の本当の幸せを知る技術」

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現代人の生活には大量の無駄がはびこっている。

 

所有するモノ

金の使い方

時間の使い方

人との付き合い方

 

無駄は至るところに潜んでいる。

 

問題なのは、多くの人がこれらの無駄を無駄であると気づいていないこと。

その無駄から知らない内にストレスを受けていること。

そして、その大量の無駄のせいで、「自分にとって本当に大切なものは何なのか?」が見えなくなっていること。

 

「本当は必要のないもの」に時間やお金を使っていては、「本当に大切なもの」にそれらの資源を投入することはできない。

自分が心の底から望んでいることで、自分を満たしてやることはできない。

 

「自分の生活には無駄はないし、必要のないことやモノなどない」

と思う人もいるかもしれない。

 

そんな人でも「みんながやっているから」「それが当たり前だから」「なんとなく」という理由で習慣になっていること・所有しているモノがあるだろう。

 

でもそれらは本当に必要なのか?

そう自分に問いかけたことはあるだろうか。

 

 

「四畳半の部屋」「床で寝る」「冷蔵庫を持たない」「服のコーディネートは1パターン」「財布は持たない」「1日1食」

 

著書『手ぶらで生きる』の著者・ミニマリストしぶのこれらの行動は、

いまあるモノ、この行動は本当に必要なものなのか?

自分にとって本当に大事なものは何なのか?

 

と考えるキッカケを与えてくれる。

 

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▲著者が住む4畳半のアパート。ブログより引用

 

彼は言う。

「誰かが決めた、いい物」を消費するより、「自分が決めた、いい物」に囲まれて生活するほうが、よっぽど心地いい。

「なににお金を使い、なにに使わないか」を決めることは、「自分にとって、なにが幸せか」を知ることだ。

手ぶらで生きる』より

 

この本は単なる「モノを減らすための本」ではない。

モノを減らすためのノウハウも書いてあるが、それは本質ではない。

 

この本の一貫したテーマは、

生活からあらゆる無駄を削ぎ落として、本当に大切なものに集中しよう

自分が本当に満足できること、自分の本当の幸せに焦点を当てよう

ということだ。

 

そのための具体的なアイディアや考え方が「50の方法」として紹介されている。

 

収納は部屋を汚染する

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個人的に面白かったのが、「収納は持たない」という話だ。

 

部屋の中に不要なものが増えればそれはストレスにつながる。

無駄なもの、使わないものが家にあるということは、そのスペースのために余分に家賃を払っているということだし、管理に無駄な気力・時間を使っているということだ。

そしてジワジワと心まで削っていく。

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ものが増えるのはそもそも収納があるからと彼は言う。

収納スペースがあるからよく吟味せずにそこにものを買ってしまう。

スペースがなければモノを買おうという発想にならないし、本当に必要なモノを買いたくなったら今あるものを捨ててでも買うだろう。

 

だから彼は部屋にもともと備え付けられている収納に収まるだけのモノしか持たない。

収納家具・収納グッズのようなものは買わない。

 

そして、

収納するもの

=人に見せたくないもの

=あまり気に入ってないもの

だとも言う。

 

ものは、隠すと増える。多くの人にとって、「収納に入れるもの=隠したいもの」。隠すと言う事は、ものに何かしら問題がある状態だと言える。

あなたの部屋にも、デザインが美しくない、使う頻度が減った、妥協して買ったなどの理由で、隠しているものはないだろうか。

手ぶらで生きる』より

 

そして、結果としてあまり気に入ってないもの、いらないものが部屋に溢れることになる。 

収納したいものすべてが見せられないものということではないだろうが、この話は一理ある。

そして、収納を持たない、減らすことで、本当に必要なものは何か?強制的に考えさせられることになる。

 

 

あと現代人はモノを持ちすぎという話で、以下のエピソードも面白かった

 

先日おもしろい動画を見つけた。「部屋のビフォーアフターを見て、盗まれた物に気づけなかったら没収」という企画。挑戦者はなんと、20万円の高級カメラに気づくことができなかった。

盗まれても気づかない物があるなんて、ある意味では異常だ。

手ぶらで生きる』より 

 

何かモノが盗まれても気付けない人は意外と多いんじゃないだろうか。

 

モノを減らすことは手段であり目的ではない

冷蔵庫も電子レンジもテレビもテーブルも持たない彼だが、

ミニマリストだからと言って、ただ「モノを少なくする」「小さいモノを所有する」ことを目的にしているわけではない。

 

例えば彼は、

電子書籍をよく読むからスマホは大型のモノを買うし、

雨に濡れるのがひどく嫌いなので傘を2本(雨が降りそうな時に持ち歩く折り畳み傘と大降りの時の大型の傘)持っている。

 

そもそも持ち歩くものが少ないので大型のスマホでも持ち歩きには困らないし、

そもそも所有物が少ないので、収納がなくても傘が2本あっても何も問題にならない。

 

あと彼はニンテンドーSwitchも持っている。

iPhoneは毎年新品に買い換えてるし、14万もするドラム式の洗濯機も買っている。

金を使うところでは躊躇なく使っている(でも全体の出費は低く抑えている。そのカラクリも本書に記載されている)。

 

ミニマリズムとは、モノを減らすのが目的ではなく、自分にとって譲れないものを明らかにすること

というのがよくわかるエピソードだ。

 

幸福になるためは「最大化」より「満足化」

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▲満足そうにジャンプする著者

 

個人的にとてもいいことを言っていると思ったのが、

「最大化人間」より「満足化人間」になろう

という話だった。

 

何かを買おうとしたとき、可能な限り商品を比較して、1番良いものを買いたい、という心理が働くときがある。

 

しかし、多くの選択肢を吟味していては、当然膨大な時間はかかるし、とても疲れる。

 

そこで参考になるのが、

「最大化/満足化」という考え方。

手ぶらで生きる』より

 

「最大化」とはすべての選択肢を探り、品定めし、最高のものを得ようとすること

一方、「満足化」は、自分が必要とするものを考え、そのニーズを満たすと思った最初のものを選択すること。

 

話の流れでわかると思うが、満足化を意識した方が幸福度は高いよという話だ。

なぜなら、最大化はゴールのない戦いだからだ。

 

僕も昔は、何かモノを買おうとしたとき、Amazonや楽天で片っ端から商品を比較し、最もコスパが良いものを探すために時間をかけていた。

まさに最大化の考え方だ。

 

しかし、Amazonや楽天に登録されている商品は星の数ほどあるから比較はめちゃくちゃ大変だ。

そもそも数が多すぎて、すべてを比較できたという確証も得られない、ゴールのない戦いでもある。

非常に疲弊した覚えがある。

 

買い物に限らず、物件選び、就職先選び、結婚相手選びも比較し始めたらキリがない。

しかも最大化の思考だと、選んだあとにも、「あっちの方が良かったかもしれない」

「見つけられなかっただけで、ほんとはもっと良い選択肢があったかもしれない」

と、本当に戦いが終わらない

 

一方、満足化の思考であれば、自分の満足の基準さえ満たせば、他と比較して消耗したり、不幸を感じることはない

 

選択肢が数えるほどならまだしも、そもそも選択肢が何個あるのかもわからないぐらい無数にあるケースでは、この満足化の考えは非常に有用だ。

選択において悩むという無駄、時間と労力の無駄を省くためのミニマリズムだ。

 

最高のものを見つけることに時間をかけるのではなく、まず何を満たせば自分が満足するかを知ることから始めよう。

それは自分にとっての幸せを知るということにもつながる。

 

それだけで人生がかなり充実する。

 

 

 

 

ここで紹介したのはほんの一部分で、本書ではこのようなミニマリストのエッセンスが50個ほど紹介されている。

本記事で紹介した以外で個人的に面白かった・共感したものを上げるとすれば、

  • 「少ないお金」でも贅沢はできる
  • 「捨てる努力」より「引っ越す努力」
  • 「限定もの」ではなく「定番もの」を買う
  • 「出口戦略」を考えてものを買う
  • 「努力しないための努力」だけする
  • 「恩の奴隷」にならない

などだった。

 

いずれにせよ、この本に書かれていることすべてが、

 

本当に大切な1%のために、99%をそぎ落とす

 

ための具体的方法や考え方だ。

 

モノ、金、時間、対人関係。

無駄はあらゆるところに潜んでいる。

 

自分にとっての無駄とは何だろうか?

自分にとっての本当の幸福とは何か?

 

それを知りたい人は是非手にとってみてほしい。