ぼくはプリンが好きだ。
甘く、クリーミーでときに優しく、ときに濃厚。何気にお腹にも優しい。
最近毎日食べている。
そして、毎日食べている中でぼくは思った。
カラメルソースっていらなくない?
カラメルソースとは?
デジタル大辞泉の解説
カラメル(〈フランス〉caramel)
《「キャラメル」とも》糖類を熱して作る、飴(あめ)状の褐色の物質。菓子・料理や、ウイスキー・ビールなどの風味づけや着色に用いる。
今更説明は必要ないと思いますが、あの褐色の甘苦いソースのことです。
現在のほとんどのプリンについてますね。
黒髪まじりの茶髪をプリンヘアーと呼ぶことからもわかるけど、もはやカラメルソースはプリンの一部となって定着しております。
なぜいらないと思うのか
いや、どう考えてもプリンの味を殺してると思うんですよ。
絶対プリン本体を単体で食べた方が美味しい。
カラメルソースが絡んだプリンも別に不味くて食えないというわけじゃないですが、プリン本来の味が邪魔されてる。
しかも、カラメルソースってプリン容器の底に層になってるから、プリンを食べると苦いカラメルソースの味で終わってしまい、不完全燃焼感が残ってしまう。
ぼくは甘いプリンを食べて終わりたいんですよ!ほろ苦いのは青春だけで充分なんですよ!(…ん、そんな思い出なんて無かったな)
そもそも何で入っているのか?
そもそもなぜ最初に入れようと思ったのかが気になって、ネットで調べたら以下の様な記述を見つけました。
Q-プリンにカラメルソースを入れる元々の目的とは?
A-容器からプリンを取り出しやすくするため、
昔ながらのプリンは一度蒸し焼きにしたあと冷やして固めるのだが、容器から取り出す際、カスタードが容器にはり付いてしまい、取り出しにくくなる。
容器の底にカラメルソースを入れておけば、カラメルが溶けて取り出しやすくなる。
引用:「クイズ雑学王 1/7」あれこれ - Milch's blog
なんと、味的な理由ではなく、物理的な理由でした。
ということは、今や当初の理由でカラメルソースを入れる必要はないということですね。
容器から取り出すことなんてほとんどないし(一部プッチンプリンは除く)。
最初は容器から取り出しやすいように入れ始めたカラメルソースが、いまや本来の理由を離れてすっかり定着・定番化してしまったということですね。
じゃあもう入れなくていいじゃない!
牛乳プリンとか入ってないし、もういいじゃん。
いる・いらないは賛否両論
知恵袋でもいる・いらないは議論になっていて、賛否両論のようですね。
プリンのカラメルって不味くないですか?正直いらないんですけど... - Yahoo!知恵袋
いる派の意見
・ないと物足りない
いらない派の意見
・なんか苦手
いや、いる派の人の言いたいこともわかるんですよ。確かに、プリン本体だけだと味が単調になるというのは。具のない茶碗蒸しなんて物足りないのと同じで。
何かアクセントを付けたいという気持ちはわかります。
しかし、その役者としてカラメルソースは適任ではない。
主役と一緒に食べて主役の味を引き立ててこその名脇役。
ただ、違う味の層を加えればいいというものではない。
例えば、塩バニラとか塩キャラメルとかありますけど、塩は見事に主役を引き立てるアクセントとなっている。一緒に食べて美味しい。
しかし、カラメルソースはその役目を果たせていない。一緒に食べて一層プリンがおいしくなることはない。なんか違う味のプリンになっているだけだ。
ババロアのフルーツソースはいいんですよ。
抹茶パフェのあんこの層もいいんですよ。
彼らはちゃんと主役を引き立ててますよ。
でもカラメルソースは、やっぱりいらないと思うんですよ。
どうしても何か別の層を作りたいのならもう塩でいいですよ。
塩プリンってどっかのお店で食べたことあるけど、美味しかったし。
苦いカラメルがあることで、逆にプリン本体が好きになっている?
なぜ当初の必要性が無くなったにも関わらず、メーカーはカラメルソースを入れ続けるのか?
「惰性」「カラメルソース好きな人が一定数いる」
これらが理由としては妥当だと思いますが、実は他の理由もあるんじゃないかと考えています。
先程も言ったように、カラメルソースの層は底にあるので、最後に苦いソースを食わされる羽目になり、食後に不完全燃焼感が残ります。
そして、この不完全燃焼感がミソなのです。
この苦い後味が、プリン本体を食べたときの「甘かったなあ」という記憶をよりいっそう強くしているのです。
さらに苦味で終わる食体験には次のような効果もあります。
仮にプリンが甘いまま終わった場合、食後の感想は「あ~、甘くて美味しかった」となります。
しかし、これが苦味で終わった場合、「あ~、カラメルソースは甘苦いな。カラメルソースもいいけど、またプリンの甘い部分が食べたいな」となるのです。
つまり、あえて不完全燃焼感を残すことで、またプリンを買わせるというメーカー側の思惑が、カラメルソースには込められているわけですよ(陰謀論)
われわれはメーカー側に踊らされている!(陰謀論)
カラメルソース別売りにしては?
もはや製造上の理由では必要のないカラメルソース。
つまり無くそうと思えば、なくせるはずです。
なくせば、カラメルソース分の原材料費と工費が浮くわけですから、消費者の負担も減ります。
実際、クックパッドでプリンのレシピを見てみると、
プリンレシピが18,120品あるうちの、
カラメルなしプリンのレシピは14,314品です(2016/09/07現在)。
ほとんどがカラメルなしです。つまりそれだけ作るのに工数がかかって面倒くさいということですよ(それか、カラメルソースが嫌いなのか)。
メーカーは惰性でカラメルソース加えるのをやめよう。
しかし、どうしてもカラメルソースが好きだという消費者もいるでしょう。
そんな人もいるだろうから、カラメルソースは別売りにしたらいいんじゃないかな。
コンビニのサラダ、ドレッシング別売りみたいな感じで。
出先で食べるときはコーヒーフレッシュみたいな容器サイズで販売された20円ぐらいのものを買って、
家で食べるときは、もっと大容量のボトルサイズ(ホットケーキシロップみたいな)のものを買って使う。
それかコーヒーゼリーのコーヒーフレッシュみたいに最初から別にしとくとか。
そうすれば、カラメルソース好きな人も嫌いな人も幸せになれる未来がやってきます。
いまのままじゃ、カラメルソース嫌いな人が我慢しなきゃいけない息苦しい世の中です。
カラメルソースのないプリンのように、
甘くやさしい世界が、
はやく訪れてくれないかなあ。
わなべ
みんなはカラメルソース好きですか?