プライム・フォトは、︎Amazonプライム会員が使えるサービスの1つで、
写真データを無制限にAmazonのクラウドストレージに保存できる
という破格のサービスです。
(DropBoxやiCloudなどのサービスからクラウドストレージを借りようとすれば、1TBで1月あたり1000円以上かかります。Amazonプライムの月会費は400円で、︎プライムフォト以外にも10個以上の特典があることから、そのサービスのすごさがわかります)
これを使えば、スマホやカメラで撮った大量の写真も、手軽にバックアップ・管理ができます。
そんなプライムフォトですが、
いざ使い始めると、唐突に「Amazon Drive」という言葉がたくさん出てきます。
なので、初めて使う人の中には
「Amazon Driveってなに?」
と困ってしまう人も多いようです。
ということで、この記事では
- プライムフォトとAmazon Driveはどういう関係で何が違うのか?
- プライムフォトとAmazon Driveの使い方
について解説します。
この2つを使いこなせば写真やそれ以外の電子データのバックアップや管理を、便利かつお得にできるようになります。
Amazonドライブとプライム・フォトの違い
プライムフォトを使おうとすると、Amazonドライブという言葉が出てきて、この2つの違いが曖昧でモヤモヤします。
なのでここでわかりやすく説明します。
Amazonドライブとは何か?
まず、Amazonドライブというのは、Amazonが運営するクラウドストレージサービスです。
クラウド上にあるストレージ(ハードディスクのようなもの)に、自分のファイルを保存することができます。
DropBoxやGoogleドライブとサービス内容はほぼ同じです。
▼Amazonドライブの画面(スマホ)
このストレージの容量はAmazon会員であれば5GBまで無料で使えます。
これ以上使いたければ有料で100GB~30TBまでのストレージを借りることができます。
公式サイトより
プライムフォトとは何か?
では、プライム・フォトとは何か?
これは、Amazonドライブの中の機能(サービス)の1つです。
具体的には、
Amazonプライム会員になれば、写真という形式のデータに限り、容量無制限でAmazonドライブのストレージに保存できる
というサービスです。
下の画像(Web版Amazonドライブの画面)を見ればイメージがつかみやすいかと思います。これは僕のAmazonドライブの使用状況です。ぼくは︎プライム会員なので、写真データだけは容量無制限で保存できる、ということがわかります。
そして、さらにすごいのがRAWなどの大容量のデータも無劣化で保存できます。
プライムフォトの対象になるファイル形式の種類は?
対象となるデータの形式(ファイルの種類)はどうなっているのか?
公式サイトによると、
画像という形式であればどんなファイルでもアップロードはできます。
その中でもAmazonドライブ内で閲覧できるのは以下のフォーマット。
写真:JPEG、BMP、PNG、GIF、および一部のTIFF、HEIF、HEVCとRAWに対応しています。
なお、
プライム・フォトの対象となるのは、画像ファイルとして認識されるファイルのみです。暗号化された写真ファイルは、容量無制限の対象とはなりません。
とのことです。
Amazon Driveの写真、パーソナルビデオの対応ファイルについてより
なので、実際には写真に限らず、イラストやスクリーンショット、ブログで使用する画像なども無制限に保存することができます。
なお、1ファイルあたりの容量は、2GB以下である必要があり、
それ以上のファイルはデスクトップアプリなら48.82GBまでアップロード可能です。
Amazon Driveの写真、パーソナルビデオの対応ファイルについてより
プライムフォト(Amazonドライブ)を使う・始め方
プライムフォト(及びAmazonドライブ)の使い方を説明します。
前述のとおり、プライムフォトはAmazonプライムの会員(無料30日間お試し会員でも可)しか使うことはできません。
会員登録は公式サイトから可能です。
会員登録の仕方は下記記事で解説されています。
▶︎ Amazonプライム会員がお得すぎるので会員特典を紹介!使ってない人は絶対損してる
スマホで使う場合
まず、スマホアプリの場合。
*端末はiPhoneで解説します。
スマホ版プライムフォト
スマホアプリ「Prime Photos」があるのでこちらを利用します。
このアプリでできることとしては、
- 写真・動画の自動バックアップ
- 写真・動画の閲覧・ダウンロード
- アルバムを作成して写真を整理
です。
*動画もバックアップできるんですが、こちらは容量無制限ではないので注意
アプリを初めて起動させると、まずスマホ内にある写真を自動バックアップ(セーブ)するか尋ねられます。
自動セーブをOKにしたら、バックアップが始まります。
初期設定ではWi-Fi接続時のみバックアップするようになっています。やる人はあまりいないと思いますが、モバイルデータ通信でアップロードするように設定変更することもできます。
また、バックグラウンドでも写真のアップロードは行われますが、メイン画面でアプリを開いている方がスピードは上がります。
初回のバックアップは数が多いので、テレビでも見ている時などにアプリを開いた状態で放置していると早く済みます。
▼バックアップが終了したら、写真を一覧表示で見ることができます。ここから写真を選んでダウンロードすることができます。もちろん、任意の写真を選んでアップロードすることもできます。
▼アルバムを作成して、複数の写真を1まとめにすることもできます。
ここまでの説明でわかる通り、プライムフォトは写真や動画の取り扱いに特化しています。
なので、それ以外のデータを取り扱ったり、PCとデータ共有したり、整理したりするのには向いていません。
スマホ版Amazonドライブ
そういう用途がある時は、「Amazon Drive」のアプリを使います。
あらゆるデータ(画像はもちろん、動画やPDFなど)をアップロードしたり、ダウンロードしたり、フォルダで管理したりできます。つまり、PCでやってるのと同じような感覚でデータを扱えるということです。
プライムフォトでバックアップした写真にもここからアクセスできます。バックアップした写真はAmazon Drive(下の画面)の「Pictures」というフォルダに入れられます。
▼アプリをインストールし、Amazonアカウントでサインインすれば使えます。
用途に応じて使い分けると便利です。
参考リンク
関連記事
▶︎Amazonプライム会員がお得すぎるので会員特典を紹介!使ってない人は絶対損してる
PCで使う場合
続いてPCです。
PCでAmazonドライブ(およびプライムフォト)を使う場合、Web版とデスクトップアプリの2つがあります。
この2つは以下のように用途が別れています。
デスクトップアプリ版
PC内のデータの自動バックアップと自動同期を設定することに特化したアプリ
(クラウドからデータをダウンロードすることなどもできるが、ファイルが探しにくかったりと使い勝手が悪い)
Web版
クラウドへ保存したデータを使う時に使う
データのダウンロードや、閲覧、フォルダを作成してデータの整理をすることができる
プライムフォトも機能の1つとして実装されており、写真の閲覧はこちらの方が見やすい
Web版の使い方
Web版のAmazonドライブを使うには、
まず、プライムフォトのトップページにアクセスし、「詳細はこちら」をクリック。
「それでは始めましょう」をクリック。
デスクトップアプリのインストーラーをダウンロードするように促されます。
後でデスクトップアプリをインストールする時に使うのでとりあえず保存しておきましょう。
「保存」をクリック。
インストールは後で行うので、「次へ」をクリック。
すると次はスマホアプリのインストールを促してきます。
電話番号を入力すると、ショートメッセージでスマホアプリのダウンロード画面のURLを送信してくれます。自分でダウンロードできるという人は右上の「スキップ」をクリック。
AmazonドライブのWeb版のトップページにアクセスできました。
ここから写真をアップロード、ダウンロードしたり、フォルダを作成してデータを整理できるようになります。
画面左のリストから「プライムフォト」にもアクセスできます。
なお、Web版におけるAmazonドライブとプライムフォトの違いは何かというと、
どちらも同じ写真のデータを扱ってるわけですが、
Amazonドライブは下の画像のように、写真をただのデータとして扱っているのに対し、
プライムフォトは写真がプレビューされるので一覧で見やすいし、時系列順に並べてくれます。
なお、Amazonドライブにおける「フォルダ」とプライムフォトにおける「アルバム」は別物。プライムフォトでアルバムを作ったからと行って、Amazonドライブでそれに相当するフォルダが作られるというわけではありません。
デスクトップアプリの使い方
続いて、デスクトップ版の使い方です(Macでの場合を紹介しますが、Windowsでもほぼ同様だと思われます)。
先ほどweb版を始める途中でダウンロードした「AmazonDriveInstaller.dmg」というファイルをダブルクリックします。
下画像のような画面が表示されるので、「Amazon Drive Installer」のアイコンをダブルクリック。
インストールが完了すると下画像のような画面が表示されるので、Amazonのアカウント情報を入力してサインインする。
初回起動では、PCにあるファイルをバックアップするか否かを尋ねられます。
デフォルトでは、ムービーとピクチャの2つのフォルダ(Mac内にデフォルトで作られているフォルダ)をバックアップするように指定されてます。
これらの他にバックアップするフォルダを指定することもできます。
パソコン内の画像も、上で紹介した「写真に該当するファイル形式」であれば、プライムフォトの対象になるので、無制限で保存できます。
バックアップを承諾すると、自動でバックアップをしてくれます。
今後、このときバックアップに指定したフォルダにファイルを追加したら、自動でクラウドにバックアップしてくれます。
「バックアップ」と「同期」は区別されている
バックアップと同期は似たような文脈で使われることが多いです。
が、Amazonドライブではこの2つは別の機能としてはっきり区別されています。
バックアップはデバイス→クラウドの一方通行
バックアップは、一言で言えば、
指定したPC上のフォルダ(と、その中に含まれるファイル)をコピーしてクラウド上に保存するという機能
ですが、細かい点で次のような特徴があります。
- PCではデスクトップアプリで自動バックアップ(指定フォルダ内にファイルが追加されれば自動でバックアップする)の設定ができるが、スマホでは手動バックアップしかできない(前述の通りプライムフォトではスマホでも自動バックアップできる)
- PC上の自動バックアップ設定したフォルダに新しく追加したファイルはクラウド上にコピーされるが、スマホなどでクラウド上のバックアップフォルダにファイルを追加してもPC上のフォルダにはコピーされない(PC→クラウドの一方通行のコピー)
- PC上の自動バックアップに指定したフォルダ内で、新たにフォルダを作ってそこにファイルを移動させるなどのデータ整理をしても、その変更はクラウド上のバックアップフォルダには反映されない(ファイルの追加には反応するが、ファイルの移動は無視する仕様)
- 異なる2つのフォルダに全く同一のファイルが入っていた場合、そのファイルは片方(先にバックアップした方)しかバックアップされない。
- バックアップされた後にiPhoneの純正写真アプリで加工を加えても、その変更はクラウド上の写真には反映されない
バックアップという機能は、あくまでデバイス上のデータをクラウド上にコピーして保存しさえすればいいという思想のようです。
自動バックアップの設定の仕方
初回起動時に自動バックアップの設定は行われますが、後から自分でバックアップするフォルダを追加・削除することもできます。
アプリの画面上部の「バックアップ」タブをクリックし、その後右下の「バックアップの追加」をクリックすることで、自動バックアップするフォルダを追加することができます。
同期はデバイスとクラウドのフォルダの中身を完全に一致させる
一方、同期はとてもわかりやすいです。
こちらは、デバイスとクラウドのファイルの内容を完全に一致させるという機能。
デバイス側に加えた変更も、クラウド側に加えた変更も、すぐもう片方に反映されます。
フォルダ内でのファイルの移動も反映されますし、クラウド上に別のデバイスからアップロードしたファイルもローカル(PC上)のフォルダ内にコピーされます。
僕はPCとスマホ間でブログ画像をやりとりしたり、整理するのに使っています。
ブログ画像というフォルダを作って、PCとクラウド間で同期し、
スマホで撮った写真をクラウドにアップしてPCで利用したり、
PCで作った画像をフォルダに保存すればクラウドに同期されますので、それをスマホに落としてブログを執筆したりしてます。
1点注意点としては、バックアップに指定したPC上のフォルダは同期の対象にすることができない仕様になっています。
同期設定のやり方
デスクトップアプリの右上歯車をクリック。
上部タブの「同期」をクリックし、「同期の有効化」をクリック。
「はい」をクリックすると、アプリが自動で再起動します。
再起動したら、同期の対象にする、Amazon Drive側のフォルダを指定します。フォルダーの選択をクリック。
Amazonドライブ内にある、ブログ画像というフォルダを指定。フォルダはあらかじめ、Web版のAmazonドライブで作っておく必要があります。
同様にして、ローカルの同期フォルダも指定します。
その後、画面下の同期開始をクリック。
同期が完了すると、先ほど指定したローカル側のフォルダの中に「Amazon Drive」というフォルダができます。
このフォルダの中身がクラウド上の「ブログ画像」というフォルダと同期されるようになります。
わかりにくいので、「ブログ画像」というフォルダをローカルのAmazon Driveフォルダの直下に作りました。ここに画像を放り込んでいきます。
あとAmazonドライブフォルダは、よく使う項目というサイドバーに勝手に登録されます。
以上、Amazonドライブとプライムフォトの違いや、使い方について解説しました。
理解してしまえば意外と使い方はシンプルです。
使いこなせば写真を中心とするデータの管理が便利かつお得に行えます。
ぜひ使いこなせるようになりたいところです。
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