ノンストレス渡辺の研究日誌

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【寝ても取れない疲れの原因】誰もが"見えないストレス"を溜め込んでいるのは何故か?

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しっかり寝ているのに、なぜか身体が疲れている。だるい。何をするにもやる気が起きない。

そんな不調の原因の1つが"見えないストレス"

言い換えると、自分でも知らず知らずのうちに溜まっていったストレスのことだ。

自分の体のことは自分がよくわかっている。

なのに、なぜ知らないうちにストレスは溜まっているのだろうか?

 

 

 

仕事をしなくちゃいけないのに、身体がだるくてしょうがなかった。

何もしたくない。

昨日は7時間半は寝た。

なのに何故こうもダルいのか。

 

気分を変えるために散歩することにした。

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ここは漁港の町・金谷。

海沿いの道をフラフラとした足取りで歩く。

 


気づけばいつの間にか随分と遠くに来ていた。

たどり着いたのは、誰もいない海岸。

人が乗って立つのにちょうどいい高さの岩があった。

そこに登って、立ち上がってみる。

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視界一面に海が広がった。

遮るものがなくなって、潮風の強さを直に感じる。

下を見ると、岸へと打ち付ける波がしぶきを上げている。

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なんかの楽曲のPVっぽい。

このロケーション、なんかの曲のPVっぽい。

と、思った。

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あたりを見回した。

誰もいない。

 

歌いたくなった。

歌おう、と思った。

 

iPhoneを取り出し、イヤホンを耳に突っ込む。

音楽アプリの再生ボタンを押した。

設定はシャッフルになっている。

選曲はiOS11に委ねた。

 

再生が始まる。

曲はこれだった。

 

アイデンティティ / サカナクション

 

歌う。

歌う。

PVさながらの身振り手振りを混えて。

曲はサカナクションだったが、気分はTMレボリューションだった。

ここは海で岸で強風だから。

ためらいも、恥じらいも一切ない。

誰もいないし、

ここは海で岸で強風だから。

 

誰か来たら、すぐ目の前の海に飛び込めば全てなかった事にできる。

何も心配はいらない。

 

サビに入る。

曲の盛り上がりに同調して、声を張り上げる。

久しぶりに大きな声を出した。

口を大きく開けて。

そうやって大声を出していると、それと一緒に何かが体の外に出て行くのを感じた。

 

なんやこれ?

何が出ていっとるんや?

 

また、サビが来た。

イヤホンの中で歌っている山口一郎と一緒に、声を絞り出した。

 

また、何かが体の外に出て行く。

それとともに、脳裏にいろんな映像が浮かんだ。

それはここ1ヶ月ぐらいに起こった出来事の数々だった。

 

誰かの冷たい視線。

あの人に言われた一言。

あいつのあの態度。

拒絶、イライラ、被害妄想、失敗。

 

全部いまの今まで忘れていたことばかり。

気にしても仕方ない、気にしちゃいけないと思い、意識の外へ追い出したものばかり。

寝たら忘れる。それでそのとき感じた嫌な気持ちも一緒に消える。

そう思っていた。

そんな出来事の数々が、なぜ今になってまた脳裏に浮かんでいるのか。

 

脳裏の映像は感情を高ぶらせ、

高ぶった感情は、歌声を叫び声に変えた。

そして、叫びとともに、フラッシュバックした記憶にこびりついていた淀んだ感情を吐き出した。

「終わったこと」だと思っていたこれらの出来事が、こんなにも自分の感情を高ぶらせることに驚いた。

 

ああ、そうか。

その時気づいた。

「気にしちゃダメだ」と意識を逸らしたり、一晩寝たりすれば、嫌な出来事の記憶を意識から追い出すことはできる。

でも、それで。

その時に感じた心の淀み、つまり感じたストレスまで消えるわけじゃない、ということに。

そのとき感じた嫌な気持ちまで、無かったことにはできない。

ちゃんと吐き出してやらない限り、いつまでも心の中に残り続ける。

 

でも多くの人は、その出来事を忘れることで、その出来事で生じたストレスまでリセットできると思っている。

でもそれは、嫌な記憶といっしょに、ストレスを目の届かない“認識の外”へ押しやってるだけだ。

だから自分が気づいかないうちにストレスがたまってしまう。

見えないストレスが蓄積してしまう。

 

だから、嫌な事があったら、それを忘れるだけじゃなくて、ちゃんと心のケア(溜まったストレスを吐き出してやること)までしてあげなきゃいけないということだ。

 

 

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その後、さらに数曲のPVに出演した俺は、すっかり身体が軽くなり、仕事にも集中して取りかかることができた。

寝ても取れない疲れの原因

それは、見えないストレス、いや自ら進んで目をそらしていたストレスが原因だった。

 

 

「気にするな」という助言に潜む罠

 

些細な出来事や失敗で落ち込んだり、悩んでいる人に対して「気にすんなよ」というアドバイスをする人がいる。

確かに、些細なことを気に病まない方がいい。

被害妄想が強い人は、認知の歪みと呼ばれる偏った思考パターンをもつ人も多く、もちろんそういう考え方は改善した方がいい。

だけど、この助言には落とし穴がある。

 

 

考え方というのは急には変えることはできない。

「気にするな」と言われて、すぐに「嫌な出来事や失敗を気にしない」という思考法が身につくわけがない。

もし次に同じようなことが起きたとして、初回よりは心のダメージを少なくできたとしても、完璧にゼロにすることはできないだろう。

そこは徐々にその考え方を慣らし、頭に浸透させていくしかない

 

だからその間は、自分が「嫌な事・失敗を気にしてしまっている」という事実を認め、ちゃんと心のケアをしてやらないといけない

ちゃんとストレスを吐き出し、心を癒してやらないといけない。

その事に気づかず、「こんな事、私は気にしてない。気にしちゃダメなんだ」と思い込もうとすると、気付かない間にストレスに心を侵されてしまう。

 

特に最近は自己啓発本などで「成功者は失敗を失敗と思わず挑戦し続けたから成功した」などの主張がよくされている。

その思想を取り入れるのは構わない。

だけど、その考え方が自分の思考に馴染むまでは、「失敗に落ち込んでいる自分」には敏感になった方がいい。

そして、意識的にメンタルのケアをしてやらないと、気付かないうちに心が壊れてしまう。

 

 

 

 

些細なことで気にしない自分になることと、落ち込んでいる自分を見ないふりをすることは違う。

そのことに気付かないと気付かないうちに、見えないストレスで心が侵されてしまう。

「考え方を変えること」と、「心のケア」は別個の問題として考える必要がある、ということを忘れないでほしい。

 

 

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