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BONIQ2.0レビュー:家庭で使う低温調理器のベストバイ

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BONIQ2.0レビュー記事のサムネイル

 

最近、食事のほとんどを低温調理器で作っている。

 

なんでかというと、これを使えば肉や魚を誰でも簡単に、ありえないほど美味しく調理できるからだ(しかも健康にもよく、食費の節約にもなる)。

 

低温調理器は数年前から長く使っていて、過去の記事にも書いたように何度か買い替えている

 

そして昨年末、それまで愛用していた低温調理器・BONIQ(ボニーク)のアップデート版であるBONIQ2.0が発売された。

 

低温調理器はしょっちゅう使ってるので少しでも使い勝手がいいものが欲しい。

そう思って、すぐにポチッと購入した。

そして半年以上使ったので使い心地をレビューしようと思う。


先に結論を言うとこんな感じだった。

 

使い心地 国産なので使いやすい
料理の出来 言うまでもなく美味い
オススメできるか できる

 

初代BONIQでも充分使いやすかったのに、それがアップデートされてさらに使い勝手がよくなっていた。

 

では早速、実際に低温調理で美味い飯を作りながらレビューの詳細を紹介していく。

 

※YouTube動画でも紹介してます(記事末に動画貼ってます) 

 

 

低温調理器BONIQ(ボニーク)2.0とは?

BONIQ2.0(ボニーク2.0)の外観

BONIQは葉山社中(はやましゃちゅう)という会社が販売する低温調理器。

この会社は低温調理を世の中へ普及させる事だけを目的にしてる非常にマニアックな会社だ。低温調理の美味そうなレシピを雨の日も風の日も勤労感謝の日もWeb上に無料公開し続けている事実からもその熱意がうかがえる。

 

そして、初代BONIQがアップデートを遂げた製品がBONIQ2.0だ。


▲画像の右側が初代BONIQ、左側がBONIQ2.0

 

ちなみに初代のBONIQはすでに公式サイトからは姿を消している。つまり、2.0は初代の上位機種というわけではなく、アップデートされたスタンダードモデルという位置づけのようだ。
(なお上位機種に関してはBONIQProという業務用を想定したモデルが販売されている)

 

 

低温調理の何がそんなに良いの?

低温調理のメリット

この辺のことは別記事で詳しく紹介するつもりだが、簡単に説明すると次の3つが挙げられる。

  1. とにかく美味い
  2. 食費が節約できる
  3. 健康になる

 とにかく美味い
肉や魚をコンロで普通に調理すると100℃を超える熱に曝され、食材から水分や旨味成分が流出してしまう。これにより肉は固くなり旨味も失われる。だが低温調理器を使えばこういった変化が起きない絶妙な温度帯(60℃前後)で加熱できるので、肉は柔らかく、旨味もしっかり残した状態で仕上げる事ができる

食費が節約できる
①の原理により、安いけどイマイチ美味しく調理できない食材(鶏胸肉や鶏ササミや鶏レバーなど)も劇的に美味しく調理できるので、食費を節約できる。

健康になる
②のような食材は”脂肪が少ない””鉄分が多い”、などの意味で健康的な食材であると言える。また、コンロとフライパンによる加熱調理では、肉が高温になりすぎて発ガン性物質(HCAs:ヘテロサイクリックアミンやPAHs:多環芳香族炭化水素)終末糖化産物(AGEs)などの有害物質が生成される。食卓に低温調理を取り入れればこれらの健康を害する物質の摂取量を減らす事ができて非情に健康的だ

 

「使い方の解説」と「使い心地のレビュー」

では使い方を解説。

 

低温調理器での調理はわかりやすく言うと湯煎料理の1種。流れとしては、

  1. 大きめの容器に水を張る
  2. その水を低温調理器で5~60℃の絶妙な温度に温める
  3. そこに"ポリ袋に入れた食材"を入れて加熱する

という3ステップ。

 

 

まず鍋や耐熱プラ容器などの適当な容器に水を張ってBONIQをセット。

まず鍋や耐熱のプラ容器などに水を張ってBONIQをセット

 

本体にクリップがついてるので簡単に容器に固定できる。

本体にクリップがついてるので簡単に容器に固定できる

 

クリップが高さ12センチぐらいの位置にある関係で、容器は最低でも高さが12センチ以上は必要。

クリップが高さ12センチぐらいの位置にある関係

 

低温調理の容器について

低温調理に使う容器は、耐熱性があって容積が充分にあるものならなんでもいい。

普通は大きめの鍋や、

大きめの鍋

 

耐熱性のあるプラ容器などが使われることが多い。

プラスチック製の耐熱容器

 

右がBONIQの公式サイトで買える6Lの専用コンテナ。左がAmazonで買った17Lの耐熱容器

 

右の専用コンテナは低温調理への使用を前提にしているので使いやすい。場所を取らないコンパクトなサイズで、保温性を高めるカバーやフタをつける事もできて便利。

低温調理の専用コンテナ

 

もう一方の大容量ボックスはAmazonで買ったので安価なのが長所。BONIQは15Lまでの水量に対応しているので、大きい容器があれば食材を一気に大量調理できて便利。

 

 

 

電源プラグをさし込んで、温度と時間を設定。

BONIQは国産メーカーなので、プラグが2P。

BONIQは国産メーカーなので、プラグが2P

低温調理器は海外製のものも多く(ANOVAとか)、プラグに変換器を付けないといけないものも多いので、2Pはありがたい。

 

温度と加熱時間を設定し、右下の▶ボタンで加熱をスタートさせる。

 

 

駆動音も特に気にならないレベルで静か(記事末に貼ってる動画で実際の音が聞けます)。

 

食材の準備をしてBONIQで加熱。

設定温度に達するまでの間に食材の準備をする。


今回は低温調理の定番・鶏胸肉をはじめ、以下の食材を調理していく。

食材一覧:鶏むね肉、鶏ささみ、鶏レバー、豚ロース、鯖、卵

これだけの食材を一気に調理できるのも、低温調理の魅力。

 

今回は以下のような作り方で低温調理していく(卵に関してはそのままお湯に入れて温泉卵にする)。

  味付け 温度 時間
鶏胸肉 塩+バジル 63℃ 60分
ささみ 塩+カレー粉 63℃ 30分
鶏レバー ごま油 63℃ 45分
豚ロース 塩+黒胡椒 63℃ 60分
味噌だれ 63℃ 30分
なし 63℃ 60分

*塩は食材100gに対して1gの分量

準備としては、食材に調味料をまぶして耐熱のポリ袋に入れるだけ。塩をふるだけでもぜんぜん美味しい。

 

調理法については、BONIQのレシピサイトに簡単なものから凝ったものまで数多くのレシピが紹介されているので、献立に困ることはない。

 

塩をふる(レバー以外)

 

調味料をふる。

 

袋にいれる。

 

塩は加熱の前にふるか後で入れるかで派閥があるが、今回はオーソドックスに事前にふっておく。スパイス・ハーブ類はたんぱく質の酸化を抑える働きがあるので事前にふっておこう。

 

鯖の味噌だれのレシピはこんな感じ。

 

袋に入れる。

 

 

ちなみに、耐熱袋はジップロックを使う人も多いが、こちらの商品が1枚あたりが割安でランニングコストを抑えられる。

つくりも頑丈でコスパが良い。

 

設定温度になったらチャイム音で知らせてくれる。

そうしたら食材を投入。


袋の口は空けた状態で、食材の重さを利用してドボンと落とすようにして入れると袋の中の空気が抜けてくれる(記事末の動画を見るとわかりやすいです)。

 

これで食材に均一に熱が通るようになる。

あとは耐熱のクリップで口を閉じて、設定した時間加熱されるのを待つ。



 

すべての食材をいれたら所定の時間まで待つ。

 

設定した時間になれば再度チャイム音で知らせてくれるが、今回のように加熱時間が違う食材をいくつか入れる場合は自分でも時間管理する必要がある(今回はBONIQの設定を60分にし、スマホで30分と45分のタイマーを設定した)

 

食材を取り出したら氷水で冷やす。


ここで冷やすのは、そのままにしておくと予熱でどんどん肉が硬くなるから。

 

冷めたら切ってお皿に盛る。

冷めたら切ってお皿に盛る

すぐに食べない場合はここで冷蔵庫や冷凍庫で保存してもオッケー。

 

実食

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ではいよいよ実食。

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鶏胸肉。肉本来の水分と旨味が保持されていて、しっとり柔らかくて、これまでの調理法に比べて格別に美味しい。絶品。

 

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ささみ。鶏胸肉同様、ささみでは有り得ないほどしっとりと柔らかい。

 

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豚ロース。豚はより一段と肉の旨味を強く感じる。フライパンで表面に焦げ目をつけるとさらに美味しい。

 

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鶏レバー。自分はこれまでレバーのモソモソした食感や独特の臭みが嫌いでしょうがなかったが、このレバーはまったくの別モノ。

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にんにく醤油でいただく。
箸で簡単に切れてしまうほどの柔らかさで、口の中で咀嚼すると非情にクリーミーなテクスチャ―を感じる。
そして、驚くほど臭みがなく、味だけでいうとレバ刺しに近い、これまで体感した事がない美味しさを感じられる。(レバーの臭みは、レバーに含まれるアラキドン酸という成分が加熱によって酸化アラキドン酸になる事で生じる。だが、低温調理の60℃程度の温度ではアラキドン酸がほとんど酸化しないため、臭みなく仕上げることができる。)

 

このレバーは低温調理した料理の中でも特に驚く料理の1つで、人に振る舞ったときに最も好評なのもこの料理だ。

 

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さば。こちらも従来の鯖の味噌煮の常識を覆される。水分が抜けてないので驚くほどふわふわな食感で、味に関しては刺し身のような魚本来の味の濃さを感じられる。

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温泉卵もこのとおり、失敗しらずでトロトロに仕上がる。

スペック

BONIQのスペックを表にまとめた。

サイズ 高さ315mm 直径53mm
本体重量 980g
コード長 1.5m
設定温度 5~95℃(0.5℃単位)
温度安定性 ±0.1℃
循環ポンプ 最大10LPM
最大湯煎容量 15L
設定時間 0~99:59(分単位)
消費電力 1000W
電圧 100V/50-60Hz
固定方式 クリップ式
無線接続機能 あり
専用アプリ あり

 

【重要】BONIQ2.0は内部洗浄ができる

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BONIQは上の画像のようにカバーを取り外して内部の洗浄ができる。

これが意外にかなり大事な機能。

 

使っているうちに内部のコイルやスクリュー部分に小さな糸くずやゴミなどが入ってしまう事がある。取り除かないとエラーが出たり、故障の原因となるが、カバーを取り外せないと掃除をすることができないそしてカバーを取り外せる低温調理器は意外と少ない)。

 

ゴミが入った程度でいちいちカスタマーセンターに送るのは手間すぎる。だが無理に自分で取り外そうとすると保証の対象外になる。長く安全に使いたいなら外せないポイント

 

BONIQ2.0は低温調理器の中でも優秀

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BONIQ2.0は他の低温調理器と比較してもかなり優秀な製品だといえる。

 

まず、すでに書いたとおりカバーの取り外しができること。これは長く使っていくには生命線となる機能だ。この点が1番重要と言ってもいいかもしれない。

 

そして、軽量・コンパクトで非情に取り回しがいい事
世に出回っている低温調理器はほとんどが初代BONIQのようなサイズ・形状をしている。しかし、この大きさ・重さだと戸棚から出し入れするのがけっこう億劫だったりする。
だが、BONIQ2.0を使いだしてからはその億劫さがなくなった。取り出し、持ち運び、容器へのセットなどあらゆる取り扱いの面で非情にストレスフリー。というか、初代BONIQを使ってときはその重さと大きさに結構ストレスを感じていたんだなと、そのときに気付いた。BONIQ2.0なら「買ったけど戸棚の肥やしになった」という調理家電(ホームベーカリーとか)でありがちな悲劇は非情に起こりにくいはずだ。

 

その他、電源プラグが2Pだったり、防水性能(IPX7)を有していたり、アプリで無線操作できる、など、使いやすさの面でかなり充実した仕様になっている。

 

 

他メーカーとの詳細な比較(ANOVA、Felioなど)

低温調理器の中で最も有名と言っていいのがアメリカのAnovaという製品。

また、自分も以前使っていたFelioという製品は、国内メーカーでありながら価格も安い良品。

合わせて読みたい

低温調理器Felioレビュー:安く極上料理を作れるスグレモノ

下の表でBONIQ2.0も含め主要な低温調理器3製品の性能を比較した。優れている点は赤字、欠点になりうる点は青字にした。

 

             Felio Anova Nano BONIQ2.0
対応
言語
日本語 英語 日本語
税込
価格
9,427円 1,5388円* 2,2000円
高さ 37cm 32.5cm 31.5cm
本体
重量
1.27kg 0.7kg 0.98kg
設定
温度
0~95℃
(0.5℃単位)
0~92℃
(0.5℃単位)
5~95℃
(0.5℃単位)
消費
電力
1000W 750W 1000W
固定
方式
クリップ式 ネジ式 クリップ式
無線
接続
機能
なし Blutooth Blutooth
コン
セント
2P 3P 2P
専用
アプリ
なし あり(英語) あり
カバー
取外し
不可 不可 可能

*別途送料が1700円程度かかる

 

どの製品も普通に低温調理を楽しむには支障のないスペックを持っている。

なので選ぶ際にポイントになるのは、

  • 対応言語
  • 無線機能
  • カバー取り外し
  • 価格

 の4つ。

 

応言語については、取扱説明書やアプリ、カスタマーセンターへの問い合わせ時などに関係してくる。英語を扱うのが得意ではないという人は日本語にしておいた方が無難。また、海外メーカー品はコンセントが3P仕様なので別途変換コネクタを購入する必要もあるので注意。

 

線機能があるとアプリを通じて温度や時間の設定をしたり、アプリから検索したレシピ(温度・時間設定)をそのまま本体へセットしたり、自分で作ったレシピを保存したりできる。また、マニアックな使い方として自動でのマルチステップの調理(60℃で加熱した後に75℃で加熱する、など)もできる。ただ使いこなすと便利だが、なくても困ることはない。実際は、本体の操作パネルから温度設定することの方が圧倒的に多い。

 

バー取り外しは前述したとおり大事な機能。内部のコイルやスクリュー部分に入ったゴミは取り除かないと故障の原因となる。カバーが外せない海外製品でゴミを詰まらせてしまい、修理しようにもカスタマーセンターともうまく連絡がとれなかったという人を知っているので、カバーを外せないタイプを買うのはちょっと勇気がいる。

 

。安いに越したことはないが必要な機能を備えている事を前提に、財布と相談して決めることになる。

 

 

以上の点を踏まえると、結論としてはこうなる。

 

Felioがおすすめな人

  • 日本語対応で手軽に低温調理を楽しみたい
  • 是が非でも予算を1万円以内に抑えたい

必要な機能は揃っていて、価格も安く、日本語対応。カバー取り外しができないのがネックだが、予算をどうしても1万円以内に抑える必要がある人にはオススメできる。

 

 

Anova Nanoがおすすめな人

  • 英語を難なく読める
  • どうしてもアプリの機能が使いたい

英語が読めて、マルチステップなどのマニアックの使い方がしたい人はAnovaを買ってもいいだろう。コンパクトなサイズも嬉しい。ただAnova Nanoもカバーの取り外しができない(日本語サイトにはできると書いてあるが、英語サイトのFAQにはできないと明記されている。Anovaの日本語サイトには他にも誤植がチラホラ)ことに注意。変換コネクタの購入も忘れずに。

 

 

BONIQ2.0がおすすめな人

  • 日本語対応で使いやすい低温調理器が欲しい
  • 手入れ可能な機器で長く安心して使いたい

必要な機能が揃っていて欠点が無いのがBONIQ2.0。コンパクトで電源プラグも2Pで使いやすく、そして何よりカバーの取り外しができるというのはかなりでかい。安心して長く使いたいという人はBONIQが1番合っている。

 

 

そんな感じで自分に合った低温調理器を買って欲しい。

個人的には、やはり日本での使用に最適化されて、メンテナンスも可能で長く使えるBONIQ2.0が買いだと思っている。せっかく買ったのに壊れたら損するしね。

 

 

動画でも紹介しています