最近、自宅できる遺伝子検査サービス(DTC遺伝子検査)に注目が集まっており、関連するサービスがどんどん増えてきています。
遺伝子を調べることによって、ガンなどの病気の予防や、薄毛の予防、美容、ダイエットなどに役立てることができます。
しかし、サービスが増えすぎてしまったため、どのメーカーの検査キットを買えばいいのかちょっと見ただけではわかりません。
そこで、以下の記事で「遺伝子検査とは何か?」を解説し、また「遺伝子検査サービスを選ぶときに注目すべきポイント」についてピックアップしました。
そして今回の記事では、そのピックアップしたポイントに従って、実際に今あるサービスを徹底的に比較しようと思います。
ぼくはバイオ系企業で研究職に就いています。つまり、一般の人よりはこの分野の知識が豊富ですので、専門家的な立場からサービスを比較できると思います。
ちなみに、この遺伝子検査サービス特集は以下の3記事で構成されています。この記事はその2つ目にあたります。
- そもそも遺伝子とはなにか?遺伝子検査とはなにをしているのか?の簡単な説明 / 検査キットを選ぶときにチェックしておきたいポイントとその解説
- 実際に1で挙げた基準をもとに、今ある遺伝子検査サービスを徹底比較。そしてその結果、個人(ぼく)の目的に沿う検査キットを1つに絞り込んで実際に購入します。
- 2で購入したキット(サービス)を使用しての体験レポート
サービスの比較に入る前に、1つ目の記事で紹介したサービスを選ぶ上でのポイントを簡単におさらいしておきましょう。
重要3項目(最優先項目)
①遺伝子配列の解析の信頼性
②リスク等の判定の信頼性(科学的根拠を重視しているか?)
③分析結果(遺伝情報)を含む個人情報保護のセキュリティの高さ
プラスアルファの選択基準
(上の3つを満たした上で、さらに着目したいポイント)①検査項目の数と種類(見たい項目があるか)
②検査項目毎の結果の信頼性の表記
③検査結果のアップデートはあるか?
④検査レポートの質・検査後のサポート
各ポイントの詳細についてはこちらの記事で紹介しています。
では、これらのポイントに着目して早速サービスを比較してみましょう!
かなり内容が濃くなっていますが、記事の最後にわかりやすい比較表を作りましたので、ぜひそれを見てみてください!
遺伝子検査キット徹底比較
というわけで、上で紹介した基準をもとに実際にぼくが購入するサービスを1つに絞り込みます。
その比較の結果を参考に、皆さんは皆さんの目的に合うサービスを選ぶといいと思います。
まずは、重要3項目をチェックし、数あるサービスをいっせいにふるいにかけました。この項目はサービスの品質の根幹に関わりますので、しっかりチェックする必要があります。
で、その一次選考の結果、以下の3サービスが勝ち残りました。
結果的に国内でも主要な3サービスが残ることになりましたね。
- MYCODE(DeNAライフサイエンス社)
- Gene Life Genesis(GeneLife社)
- ジーンクエスト(Genequest社)
そして、これらの3サービスについて+アルファの基準を比較して、最終的に購入するサービスを決定します。
記事の最後に、3サービスを比較しやすいようにポイント毎に特徴をまとめた表をつくりました。価格についてもこの表でまとめています。
では、ここからは各サービスのそれぞれのポイントについて詳細に見ていこうと思います。
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MYCODE(DeNAライフサイエンス社)
モバゲーやプロ野球球団でおなじみのDeNAが、文字通りDNAの事業に進出してきました。
しかし、それはオヤジギャグでもエイプリルフールネタでも何でもなく、彼らは本気でこの事業に取り組んでいます。
東京大学医科学研究所とタッグを組み、専門性の高い、科学的根拠を重視したサービスを提供しているようです。
重要3項目(優先項目)
①遺伝子配列の解析の信頼性
解析について徹底した品質管理を行うため、すべての作業を自社で行っているとのこと。
手順は国際規格ISOを参照し、また解析工程のほとんどを自動化することで、人為的なミスを防いでいるそうです。
遺伝子解析装置もこの業界でトップの「イルミナ社」の次世代シーケンサー(最新の遺伝子解析装置のことです)を使っていて、また同社からの「CSPro認定」(遺伝子解析の信頼性でイルミナ社のお墨付きがもらえているということ)も取得しているとのことです。
イルミナ社はこの遺伝子解析の業界では有名です。ぼくはバイオ系の企業に勤めてますが、イルミナのシーケンサーはウチの会社にもあります。ぼくはまだ使ったことないですが笑
②リスク判定の信頼性(科学的根拠を重視しているか?)
DNAの解析を行った結果、どのような病気のリスクや体質を持っているかの判定は、科学的根拠にもとづいて慎重に行われます。
とはいえ、遺伝子に関する研究は山のようにあります。研究結果の信憑性もピンからキリまであります。
そこで、どのような科学的根拠を用いるかは、東京大学医科学研究所とDeNAライフサイエンスの専門家チーム(東大医科研教員陣+生命系博士号研究員から成る)が、世界の最先端研究を分析することによって選定しています。
評価の基準ですが、たとえば、
- 被験者が日本人である研究を重視(日本人>東アジア人>ヨーロッパ人の順で研究結果を重視)
- より多くの被験者を用いた(サンプル数が多い)研究の結果を重視
- 再現性の高い研究(同様の研究を別の研究者が実施した際に、同じ結果を再現できている研究)の結果を重視
など。
検査をうけるのは日本人だから、日本人か人種的に近い東アジア人での研究結果の方が自分にも当てはまりやすいだろうし、被験者の数は多いほどデータの信用度は上がりますよね。
そして、他の研究者が同じ研究をやったときに同じ結果が出ないようじゃ、その研究結果は信用できないですよね?
だから上のような基準をもとに、リスク判定に用いる論文の選定を行っているのです。
そして、これらの検査結果の説明と予防法のアドバイスについては、それぞれの分野(がん領域、眼科領域、神経内科領域など)の専門医師が監修しており、情報の正確さを重視しています。
③分析結果(遺伝情報)を含む個人情報保護のセキュリティの高さ
情報セキュリティ国際規格「ISO/IEC 27001:2013(JIS Q27001:2014)」を取得した、厳格な管理体制のもと情報は管理されています。
ネットワークやデータベースのセキュリティーレベルは、クレジットカード情報を取り扱うシステムに要求されるPCI DSSという基準を参考にして設計されています。
プラスアルファの選択基準
①検査項目の数と種類(見たい項目があるか)
検査項目の一覧はこちらから見れます。
フルパッケージ版である「ヘルスケア」では、疾患150項目、体質130項目の計280項目です。
- がん
- 消化器・泌尿器
- 心臓・循環器
- 内分泌・代謝
- 骨・関節
- 皮膚
- 目・耳
- 脳・神経
と、本当に様々な病気のリスクを判定してくれます。
体質の項目も色々ありますね。
僕が特に見たかった項目、
- 膵臓がん
- 男性型脱毛症
- 変形性関節症
- 痛風
- 歯周病
などもちゃんと入っています。
また、この280項目というのはヘルスケアというフルパッケージのキットで、他にも、
がんののみの38項目を扱った「がんパック」
一部の体質の項目や祖先のルーツを扱った「ディスカバリーというパック」(祖先のルーツはフルパッケージ版には付いていない)
というパックもあります。
②検査項目毎の結果の信頼性の表記
論文評価レベルという3段階の評価で、検査項目の信頼性がきちんと表記してあります。
③検査結果が更新性される
新しい研究結果が出れば検査結果はアップデートされます。そして、アップデートされた結果はWeb上でいつでも閲覧することができます。
④検査レポートの質・検査後のサポート
検査結果を知らせてくれるレポートの内容はかなり充実しています。
- それぞれの疾患について日本人の平均な発症率を1としたときの、自分の発症率が何倍なのかを教えてくれます。
- それぞれの病気について、初期症状や、原因、検査方法、治療方法を詳細に説明してくれています。
- 体質についても、その特徴がどのような意味を持つのかを詳しく説明してくれています。
- そしてここが重要ですが、病気にかからないために、日常生活でどんなことに気をつければいいのか(食事や生活習慣など)も記載されています。
- 生活習慣のアンケートに答えることで、より今の自分に合った生活習慣のアドバイスを貰える
- 専門的になりますが、リスク判定にどの遺伝子を参照したのか、また結果を出すのに用いた論文とその簡単な内容も見ることができます
そして、すべてのページが専門医による監修済みです。
疾患・体質レポートのサンプル | 遺伝子・DNA検査のMYCODE
生活改善アドバイスのサンプル | 遺伝子・DNA検査のMYCODE
また、レポートの内容が専門的すぎてわからなかったり、がんのリスクが高くて不安になってしまったときなどには、専属の認定遺伝カウンセラーに電話で相談できます(無料)
オプションサービス
こちらは有料ですが、このようなサービスもあります。
生活改善プログラム
遺伝子診断の結果をもとに、管理栄養士を中心としたサポートチームとマンツーマンで生活習慣改善のための相談ができるというサービスです。検査で思わぬ病気のリスクがわかってしまい、本格的に予防に取り組みたいという人にはよさそうです。
MYCODE fumfum
追加料金を支払うことでMYCODEで分析した遺伝子データをもとに、「性格」や「センス・スキル」などの新たな項目について診断してもらうことができるサービスです。
1項目から購入することができます。
内容は「記憶力」「誠実さ」「怒りっぽさ」など、まさにふむふむと言いたくなるような項目です。自己分析的な内容や飲み会のネタに使えそうな面白い項目が多いようです。
Genesis(GeneLife社)
国内で唯一、遺伝子解析だけを行っている検査会社で、業界のエキスパートといえます。DHCや、ドクターシーラボなどからの受託検査も行っており、これまでに50万人以上(2016年10月現在)の遺伝子を解析しています。遺伝子検査について十分な実績を持つ企業です。
重要3項目(優先項目)
①遺伝子配列の解析の信頼性
GeneLifeも、自社の研究所と解析センターを運営しているそうです。
解析の品質を左右する最新及び最先端の解析機器を備え、検査にはPCR、シーケンサー、DNAチップなどの技術を使用しております。
(中略)
更に品質を高める目的で、当社では日本人及び東アジア人の遺伝子を特定しており、これらが設計に加えられたカスタムチップを開発しました。研究目的に良く使われるメーカーの既成チップを使う企業がほとんどの中、当社では、カスタムチップを導入する事により98%以上の解析結果が得られるように高い解析品質を確認しております。
②リスク判定の信頼性(科学的根拠を重視しているか?)
ジェネシス遺伝学研究所の研究者が次の項目を重点に置き疾患と解析する遺伝子を選択し、結果報告を行ってる、としています。
①対象集団:基本的に東アジア人もしくは日本人で科学的根拠がある。
②論文名・著者・発行年。
③参考としている論文の評価
③分析の結果(遺伝情報)を含む個人情報保護のセキュリティの高さ
HPには、
経済産業省が定めているガイドライン「経済産業分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における個人情報保護ガイドライン(平成16年12月17日策定)」を厳守しており、お客様からお預かりした検査試料はID番号により匿名化された状態で厳重に管理しております。
と記載されています。
また、CPIGI(個人遺伝情報取扱協議会)が消費者向け遺伝子検査サービスを行う企業・団体の事業を対象にした認定制度「CPIGI認定」を取得しています。
「CPIGI認定」とは、「個人遺伝情報を取扱う企業が遵守すべき自主基準(個人遺伝情報取扱事業者自主基準)」(CPIGI自主基準)を遵守し、健全・適正に遺伝子検査サービスを提供していることを、公平・中立的な観点から審査・認定して、当該サービスに関して、CPIGI認定マークの使用を認める制度です。
プラスアルファの選択基準
①検査項目の数と種類(見たい項目があるか)
検査項目の一覧はこちらから見れます。
がんなどの疾患リスク、体質、祖先のルーツなどで計360の項目が調べられます。
国内のサービスの中では最も多いですね。
世界最多360項目を解析できる遺伝子検査キット [ GeneLife Genesis ]
疾患の項目もMYCODEと同じようにたくさんありますし、体質についても本当に色々あります(ギャンブル依存傾向なんてのもありますね)。
また、360項目のフルパッケージキットの他にも、それぞれの分野だけに特化した安価なパック(Beauty & Lifestyle)もあります。
ラインナップは以下の3つ。
「DIET(肥満遺伝子検査キット)」
「SKIN(肌老化遺伝子検査キット)」
「METABO(メタボ遺伝子検査キット)」
また、これらのヘルスケア系のキットとはまったく別の、自己分析を目的とした「Myself2.0」というキットもあります。
「外向性」「慎重・繊細さ」「勤勉性」「協調性」「開放性」などを軸とした自分の特徴を87項目に渡って診断してくれます。
項目の中には社会性・外向性というスタンダードな項目から、「恋愛初期のコミュニケーション能力」という面白い項目もあります。
Myself2.0の公式アンバサダーとしてメンタリストのDaiGoさんが就任されました。
②検査項目毎の結果の信頼性の表記
論文ランクという項目で信頼性を明記しているようです。
③検査結果が更新性される
新しい研究結果が出れば検査結果はアップデートされます。しかし、HPにはデータの保管は1年間という記載がありました。つまりそれ以降は、検査結果が見られなくなる可能性があるということです。
検査結果が見れなくなること自体は、スクリーンショットなりで結果を保存すればいいのですが、1年後以降は検査結果がアップデートされないということです。
*2019/07/27追記
メールで問い合わせたところ、検査から3年間はWebで検査結果を閲覧できるとの事でした。
データをいつまでも保管しないというのは情報保護の観点ではプラスともいえます。
情報保護を優先したい方には適している体制だといえます。
④検査レポートの質・検査後のサポート
まずレポートについて。
- それぞれの疾患について自分の発症率が何倍なのかを教えてくれます。
- 病気の予防のために、日常生活でどんなことに気をつければいいのか(食事や生活習慣など)もマイページで確認できます。
- 体質についても、その特徴がどのような意味を持つのかを詳しく説明してくれています。
- Beauty & Lifestyleのキットについては、食習慣改善のためのレシピブックが付属してきます。
- 専門的になりますが、リスク判定にどの遺伝子を参照したのか、また結果を出すのに用いた論文も見ることができます
検査前の疑問点や、検査結果についてフリーダイヤルで相談できる体制も整っています。
オプションサービス
ジェネシスメディカルクリニック六本木という医療機関と提携しており、遺伝子検査の結果をもとにしたカウンセリングや診療を行うことができます。
遺伝子検査だけにとどまらず、クリニックという場所を用意している点は評価できますね(地方民は地理的に行きにくいのがネックですが)。
*2019/07/27追記
実際に検査やってみました。
合わせて読みたい
元バイオ研究者がGeneLifeの遺伝子検査やってみた【体調改善できたよ】
ジーンクエスト(Genequest社)
ジーンクエストは東大発のバイオベンチャーとしてスタートした企業です。個人向けの遺伝子検査サービスを日本で初めて展開した会社であり、業界のパイオニア的存在です。
代表取締役が、東大出身のPhD(博士)であり、技術アドバイザー、倫理委員会にも科学界の権威が名を連ねています。科学に基づく検査という意味でかなり信頼性の高い会社だと言えそうです。
Yahoo!ジャパンと提携した、「HealthData Lab」というサービスも展開しており、その実力は大手企業にも認められています。
重要3項目(優先項目)
①検査の信頼性
解析は全て国内の拠点で行っており、MYCODEと同じCSPro認証を取得しています。
また、CAP認証と呼ばれる遺伝子解析の認証も取得しており、信頼性を担保しています。
聞き慣れない言葉ですが、要は遺伝子解析の専門企業やアメリカの学会からもお墨付きが貰えていて、検査の品質はとても高いということです。
※CSPro認証
CSPro(Certified Service Provider)認証とは、Illumina社の受託サービス機関認証プログラムであり、遺伝子解析において高品質のデータを提供する受託サービス機関とIllumina社のパートナーシップを意味します。CSPro認証の受託サービス機関では、イルミナシステムを用いた高品質で安定したデータが約束されています。
※CAP認定
CAP(米国病理学会)認定とは、臨床解析ラボの解析、査察を通じて、対象システムの技術水準を認定するもので、遺伝子解析が十分な信頼性でアメリカの食品医薬品局(FDA)にも提出できる技術水準であることを証明するものです。
②リスク判定の信頼性(科学的根拠を重視しているか?)
東大発ベンチャーということもあり、科学的根拠への重視には抜かりはないでしょう。
以下のような基準を設け、リスク判定に用いる学術論文を選んでいます。
①きちんと統計解析にかけられている研究
②研究対象が日本人やアジア系の集団に近いかどうか
③研究規模の大きさ
④論文の新規性
③分析の結果(遺伝情報)を含む個人情報保護のセキュリティの高さ
JIPDEC(日本情報経済社会推進協会)によりプライバシーマーク認定を受けています。
これは、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備・運用していることが認定されているということです。
また、「遺伝子情報提供方法、遺伝子情報提供プログラム、及び遺伝子情報提供システム」に関する特許(第5865950号)を取得したそうです。
以下、HPより引用
本特許はDTC遺伝子解析サービスにおける情報管理を行うための統合システムであり、販売から解析、検査結果表示における全工程において、個人情報及び遺伝子情報を適切かつセキュアに取り扱うことができます。
プラスアルファの選択基準
①検査項目の数と種類(見たい項目があるか)
フルパッケージ版であるジーンクエストALLには、316の項目(疾患リスク、体質、祖先のルーツ)が含まれています。
項目数はDeNAのMYCODEどほぼ同じですが、疾患より体質の項目が多いのが少し違う点です。
あるポイントにだけ項目を絞った、ジーンクエストLITEというミドルパッケージもあります。
項目はこんな感じです。
- ダイエット
- 筋力
- 骨関節
- 脳の老化
- スキンケア
- メタボ
- アルコール
- 脱毛症
- 体臭
ただし、このパックは結果のアップデートがされません。
②検査項目毎の結果の信頼性の表記
データの信頼性が4段階で評価されています。
また、根拠としている論文にアジア人や日本人のデータが含まれているかどうかも表記してあります。
③検査結果が更新されるか
「研究が進み、新たな結果を提供することができるようになった場合に、新しい結果をマイページでお知らせします。」
と明記されており、検査結果はアップデートされます。
また、フルパッケージ版で検査していれば一度出た検査結果がアップデートされるだけでなく、新たに項目が追加されることもあるようです。
実際、このサービスは初めの検査項目は100程度だったのが、どんどん項目が追加されて今では316の項目にまでなったということらしいです。
④検査レポートの質・検査後のサポート
まずレポートについて。
- それぞれの疾患について自分の発症率が何倍なのかを教えてくれます。
- その病気の一般的な発症頻度や、病気にかからないために、日常生活でどんなことに気をつければいいのかもマイページで確認できます。
- 体質についても、その特徴がどのような意味を持つのかを詳しく説明してくれています。
- 疾患の特徴や予防方法の記述のために参考にしたウェブサイトや、研究機関のプレスリリースも明記してあります。
- 専門的になりますが、リスク判定にどの遺伝子を参照したのか、また結果を出すのに用いた論文も見ることができます
レポートサンプル画像
*ジーンクエストHPより
検査をうける前や、検査結果のことについて、遺伝子の専門家にメールで相談できる体制が整っています。
(電話対応はないようです)
ただし、フルパッケージ版には「カウンセリングPLUS」というセットもあり、検査結果について提携医療機関の医師に30分間のカウンセリング受けられるというものもあります。価格はカウンセリング無しのフルパッケージ版と同じです。
オプションサービス
追加課金して受けられるオプションサービスはありませんが、
他社のサービスで得た遺伝情報をジーンクエストのシステムにアップロードできるサービスがあります。
まとめの表
以上、3サービスの比較でした。
ここまで紹介した3サービスについては、重要3項目はどれも満たしていますので、
極論を言えば、どのサービスを選んでも問題はないと思います。
なので、あとはそれ以外の+アルファの基準で決めることになります。
言ってみれば好みの問題ということです。
では改めて、3サービスの特徴を表で振り返ってみましょう。
MYCODE | ジーンライフ | ジーンクエスト | |
重要3項目 | |||
検査の信頼性 | 自社解析センター CSPro認定 |
自社解析センター カスタムチップ使用 |
CSPro認定、 CAP認定 |
リスク判定の科学的根拠 | 東大専門家チームが実施 日本人・東アジア人対象の研究を重視 |
基準に基づき論文を精査 日本人・東アジア人対象の研究を重視 |
基準に基づき論文を精査 日本人・東アジア人対象の研究を重視 |
情報保護 | 情報セキュリティ国際規格取得 | 経産省ガイドライン遵守 CPIGI認定 |
JIPDECプライバシー認定 遺伝情報提供に関する特許取得 |
+αの基準 | |||
検査項目数 (フルパッケージ版) |
280 | 360 | 316 |
主な検査項目内容 | 疾患リスク 体質 |
疾患リスク 体質 祖先のルーツ |
疾患リスク 体質 祖先のルーツ |
価格(定価) | ¥29,800 | ¥29,800 | ¥29,800 |
項目毎の信頼性表記 | ◯ | ◯ | ◯ |
検査結果の更新 | あり | あり 閲覧可能期間 3年間 |
あり 項目追加もあり |
レポート | ◎ | ◯ | ◯ |
検査後のサポート | カウンセラー 電話対応 |
カウンセラー 電話対応 |
カウンセラー メール対応 提携機関の医師とのカウンセリング |
オプション | ・管理栄養士との健康増進プログラム ・検査項目の追加購入 |
・提携医療機関で、検査結果をもとにした相談可能 | ー |
フルパッケージ以外のラインナップ | ・がんパック (38項目) ¥14,800 ・ディスカバリー(祖先) (21項目) ¥9,800 |
・ダイエット ・スキン(肌) ・メタボ ¥5,980 ・Haplo(祖先) ¥9,800 ・MySelf2.0(自己分析) ¥29,800 |
・LITE (ダイエット、老化、スキンケア、AGAなど含む60項目) ¥14,800 |
価格ですが、マイコードはAmazonで買うと数千円安くなります。
Gene Lifeは項目数が100個ぐらい多いのに1番安いのはすごい。
詳しくはコチラ▼
ここまで重要項目を満たす3サービスについて徹底比較してきました。
それで、ぼくが最終的に選んだキットですが。
MYCODEのヘルスケア(フルパッケージ版)を購入することにしました。
その理由はこんな感じです。
- 広く疾患のリスクや体質について知りたかったのでフルパッケージ版にした
- 特に知りたかったがん、男性型脱毛症、変形性関節症のリスクなども含まれていた
- 検査レポートの内容が充実しているし、遺伝子カウンセラーへの電話相談窓口の用意など、アフターサービスが充実している
- せっかく受けた遺伝子検査なので検査結果はこの先ずっとアップデートされるものがよかった
- ジーンクエストのように検査項目が増えることはない(?)が、MYCODE fumfumというオプションサービスに追加料金を払えば、自分が気になった項目の検査結果を追加できる(ヘルスケアを購入しておけば、3000円でディスカバリー(祖先のルーツ)も買える。再検査の必要はもちろんなし。)
とまあ、ぼくはこんな感じですが、あとはそれぞれの好みにしたがって選んでいくことになると思います。
1つ目に紹介したMYCODEが1番バランスが取れているような印象ですね。
2つ目のGeneLifeは、1番低価格で検査項目数がダントツで多いのが強み。データの保管期間が1年というのをメリットと捉えられる・デメリットと感じないという人にはすごく良いサービスだといえます。
3つ目のジーンクエストは、1番高いですが検査後も検査項目が増えていくのが魅力的です。
また、ぼくはフルパッケージにしましたが、「がんのリスクだけがわかればいい」とか「ダイエットor美容のことにしか興味がない」という人は検査項目を絞ったライトなパックを買えばいいと思います。
まあ、せっかく検査するんならぼくは色々と知りたいなあ、と思いました。
というわけで買いました
Amazonでポチりました。
皆さんもここで紹介したポイントを押さえて、自分の目的に合ったサービスを選びましょう。
というわけで次回は、実際に遺伝子検査キットを使ってみての体験談をレポートしたいと思います。
ここまで長文を読んでいただきありがとうございました。
次回のレポートもぜひ読んでみてください。
*2019/07/27追記
結局、気になってGeneLifeのキットも使ってみました。
合わせて読みたい
元バイオ研究者がGeneLifeの遺伝子検査やってみた【体調改善できたよ】